浜松医科大学の歴史・特徴・カリキュラムなどを紹介!開業医の方も紹介します
はじめに
浜松医科大学は開学46周年になります。地域医療だけでなく、全国の医療現場・研究分野・行政分野などで活躍をしています。良質な医療人を育成することそして独創性のある研究成果を世界に発信します。地域医療を中核的に担うことが使命といえます。この理念は開学から50年近く経った今でも揺らいでいません。大学運営の基本として機能をしています。
国立大学法人の使命でもある教育・研究・診療を中心として社会貢献や時代を見据えた改革を推進していきます。それぞれの分野を掘り下げていくことさらに良好な病院の収益などから大学施設の計画的な新築や改築そしてインフラの整備を行っています。地域貢献も浜松地区などの西部だけでなく県全体の医療の主導を担っています。このような取り組みによって医療や看護などの質の向上ができるのではないかと考えています。
出典:浜松医科大学HP
住所
浜松医科大学医学部の所在地は静岡県浜松市東区半田山1丁目20番1号ます。浜松駅北口からバスで35分・車でも25分程度かかりそうです。常葉大学浜松キャンパス・浜松日体高校・浜松工業高校などの高校や大学なども徒歩圏にあります。
出典:浜松医科大学HP
入学金・学費
浜松医科大学医学部の学費を紹介します。
1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円
2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円
その他諸経費が初年度に22万円ほどかかります。
それでも6年間の教育費の合計が370万を少し超える程度です。6年間で3000万円程度は必要な私立大学医学部に比較すると格段に安いです。ご家族にとってはここが最も大きいのはないでしょうか。
出典:浜松医科大学HP
偏差値
65.0
国立大学医学部の中で標準的な難易度といえます。金沢大学医学部・福井大学医学部・信州大学医学部・滋賀医科大学医学部などあたりと同程度の学力が必要になりそうです。
出典:河合塾医進塾HP
倍率
令和2年度(3年冬季)入学試験倍率:前期日程一般枠:4.9倍、地域医療枠7.0倍、後期日程一般枠15.1倍(さらに上がる可能性があります)
国立大学医学部の中でもなかなか高めの倍率といえます。医学部は2倍台などの倍率があまり高くない場合でも激戦になりますので注意が必要です。
出典:浜松医科大学HP
医師国家試験合格率
2020年:全体96.1%(全国17位)新卒96.7%(全国31位)既卒83.3%(全国20位タイ)
2019年:全体95.4%(全国11位タイ)新卒96.0%(全国21位)既卒80.0%(全国13位タイ)
2018年:全体96.0%(全国9位タイ)新卒97.5%(全国11位タイ)既卒66.7%(全国36位タイ)
2017年:全体95.1%(全国10位)新卒95.8%(全国18位)既卒75.0%(全国12位タイ)
2016年:全体95.8%(全国13位タイ)新卒96.6%(全国19位タイ)既卒0.0%(全国78位タイ)
近年はすべて20位以内とかなり優秀です。新卒者も既卒生の成績も総じて良い傾向にあります。今後もさらなる好成績を狙っていただきたいです。
出典:医学部受験ラボHP
歴史
昭和48年9月:静岡大学国立医科大学創設準備室を設置
昭和49年6月:浜松医科大学の設置、医学部医学科と附属図書館及び事務局を設置
昭和49年7月:医学部医学科の第1回入学式
昭和50年3月:講義実習棟の竣工
昭和50年4月:付属病院創設準備室の設置
昭和51年3月:福利施設棟の竣工、体育館の竣工
昭和51年12月:第1回の解剖体慰霊祭
昭和52年3月:基礎臨床研究棟の竣工、RI動物実験施設と管理棟及び臨床講義棟の竣工
昭和52年4月:医学部の附属病院を設置
昭和55年3月:医学部医学科の第1回卒業式
昭和56年4月:医学部附属実験実習機器センター設置
昭和59年2月:開学10周年記念式典
平成6年6月:開学20周年記念式典
平成16年4月:国立大学法人浜松医科大学の設立
平成16年11月:開学30周年記念式典
平成21年6月:医学部附属病院新病棟の竣工
平成23年4月:産学官共同研究センターの設置
平成24年4月:大学院医学系研究科博士課程の専攻を医学専攻に名称を変更、医学教育推進センターを設置
平成26年4月:開学40周年記念式典
平成28年4月:総合診療教育研究センター設置
出典:浜松医科大学HP
特徴
浜松医科大学はこれからの医療をつくる豊かな感性と幅広い視野を身につけていきます。浜松医科大学では豊かな国際感覚を備えて医療の情報化に対応していきます。他の専門職と協働してチーム医療を実現できる医療人の育成を目指していきます。国際交流を身に着けることのできる視野の広い医師を養成していきます。
1:幅広い教養に根ざした豊かな人間性と確固たる倫理観に基づく国際性を育み、世界に発信できる医師・看護専門職を育成していきます。
2:国際的に高く評価される研究を達成するために、先端的・学際的領域の基礎研究・臨床研究を推進していきます。
3:先駆的な医療を世界に発信するために、高度な研究マインドを有する臨床医の育成を推進していきます。
4:国際的な教育・研究拠点として海外からの優秀な留学生・研究者の受入れを推進していきます。
5:国際交流の充実を図るため、学術交流協定校等との交流を推進し連携を強化していきます。
出典:浜松医科大学HP
カリキュラム
浜松医科大学のカリキュラムを紹介します。専門能力と技能、自律的な学習能力と応用能力、豊かな人間性と高い倫理観、科学的な探求心、社会貢献力を持てるような医師になるための内容です。
1年次に医学英語ⅠⅡ、ドイツ語ⅠⅡ、英語ⅠⅡ、フランス語ⅠⅡ、物理・生物・化学実験、現代科学、生物統計・生物物理学、情報統計学、数理科学ⅠⅡ、物質科学ⅠⅡ、心理行動科学ⅠⅡ、物理科学ⅠⅡ、基礎生物学ⅠⅡ、生物物理自然科学入門、人間科学ゼミナール、哲学、倫理学、法学、医療法学、医療人類学、医療経済・社会学、心理行動科学・医学概論などを学びます。
2年次に解剖学、生物学、生理学、感染症学、免疫学、薬理学、病理学、分子基礎医学、基礎医学などを学びます。
3年次に健康社会医学、基礎配属、精神科学、消化器内科・外科学、脳神経外科学、眼科学、耳鼻咽喉科学、神経内科学、心臓血管外科学、呼吸器内科外科学、内分泌代謝学、病理学、放射線医学、腎臓内科学、泌尿器科学、循環器内科学、臨床Ⅰ、臨床Ⅱなどを学びます。
4年次に血液・免疫内科学、臨床検査医学・漢方医学、皮膚科学、小児科学、整形外科学、リハビリテーション医学、産婦人科学、麻酔科学、集中医療科学、救急災害科学、臨床薬理学、臨床診断学などを学びます。また共用試験と臨床実習Ⅰも併せて行います。
5年次に臨床実習Ⅰ・Ⅱを行います。
6年次に臨床実習Ⅱと総合診断学・老年科学、臨床腫瘍学、経営外科学、臨床栄養学、臨床解剖学、画像診断学、シミュレーションメディシン・卒業試験などを行います。
1年次から3年次までは学科と実験実習、4年次以降は本格的な医療の実習を行っていく内容になっています。
出典:浜松医科大学臨床系統図PDF
研修制度
浜松医科大学の研修制度は大学病院と市中病院の特色を共に生かした研修システム・個性ある自分用の研修プランが選べる・地域に根ざした地域医療研修ができる・マンツーマンの指導教員システム・豊富な指導スタッフによる充実したプライマリケア教育プログラム・研修終了後専門領域の研修の場を保障するなどがあります。
研修システムは深く考えることを学ぶことで頻度の多い疾患を数多く体験することの両立を行います。
研修プランは多様で特色の多い研修の場を用意します。
地域医療は医師会や診療所と協力した研修体制を行います。
指導システムは個々の研修医の到達度をチェックして適切なアドバイスを受けることができます。
マンツーマンの指導教員システムは研修医向けのセミナーが用意されます。
研修終了後は専門領域の研修医の研修の場を保障していきます。
必須科目は内科・救急科・地域医療、選択科目は外科・小児科・産婦人科・精神科・一般外来研修を行います。
出典:浜松医科大学医学部付属病院HP
部活動
浜松医科大学の部活動を紹介します。運動部と文化部とがあります。運動部を中心に多くのサークルがあります。
運動部は準硬式野球部・男子硬式テニス部・女子硬式テニス部・ソフトテニス部・男子バスケットボール部・女子バスケットボール部・男子バレーボール部・女子バレーボール部・バドミントン部・ラグビー部・サッカー部・ハンドボール部・剣道部・空手部・山岳ワンダーフォーゲル部・ヨット部・漕艇部・ゴルフ部・弓道部・陸上競技部・水泳部・卓球部・合気道部・スキー部・スノーボード部・フットサル部などがあります。
文化部は美術部・茶道部・邦楽部・四つ葉部・軽音楽部・管弦楽団・東洋医学研究会・奇術部・つながり・囲碁将棋部・HOPE・うなぎの会・浜松医大災害支援サークル・シミュレーション研究会などがあります。
出典:浜松医科大学HP
連携病院
浜松医科大学の連携病院を紹介します。
浜松医療センター(静岡県浜松市中区富塚町)
聖隷浜松病院(静岡県浜松市中区住吉)
聖隷三方原病院(静岡県浜松市北区三方原町)
磐田市立総合病院(静岡県磐田市大久保)
市立島田市民病院(静岡県島田市野田)
藤枝市立総合病院(静岡県藤枝市駿河台)
静岡市立静岡病院(静岡県静岡市葵区追手町)
静岡市立清水病院(静岡県静岡市清水区宮加三)
伊東市民病院(静岡県伊東市岡)
静岡赤十字病院(静岡県静岡市葵区追手町)
緑泉会米盛病院(鹿児島県鹿児島市与次郎)
出典:日本救急医学会・救急医を目指す君へ
著名な卒業生
浜松医科大学医学部出身の主な開業医の方を紹介します。
松本吉郎氏(第21代日本医師会長)
玉嶋貞宏氏(血液内科医・玉嶋血液内科漢方診療所院長)
鈴木信吾氏(内科・循環器科・小児科医・すずきハートクリニック院長)
後藤哲男氏(腎臓内科医・日乃出ごとう内科クリニック院長)
源馬均氏(呼吸器内科医・げんま内科呼吸器内科クリニック院長)
井原道生氏(内科医・井原内科クリニック院長)
出典:病院検索ホスピタ
監修者
笠浪 真
税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号
1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。
医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。
医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。