はじめに

京都府立医科大学では単なる医師・研究者を育成するところではありません。社会の指導者としての人材を排出するところを考えています。医学科では一貫して幅広い教養と専門に必要な教育と医学教育との連携を図っていきます。

授業は主に河原町キャンパスで行っていきます。その他京都市内の関係病院にも協力を依頼して臨床実習を行っていきます。また医学研究推進室を設置して研究の方にも力を入れていきます。

出典:京都府立医科大学HP

住所

京都府立医科大学の所在地は京都市上京区河原町通広小路上る梶井町465番地にあります。京都御所の近くにあります。京都駅からバスで20分程度、電車であれば神宮丸太町駅から徒歩10分程度で着きます。アクセスはすごくいいというほどではないも市内のそこそこの中心地にありますのでまずまずではないかと思われます。

出典:京都府立医科大学HP

入学金・学費

京都府立医科大学医学部の学費を紹介します。

1年次は入学金は282000円(府外の在住者は49万3000円)です。授業料は535800円と国立大学と変わりません。

2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円

合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円(府内在住者)

府内在住者は他の国立大学医学部と全く変わりません。府外の方も入学金の20万円程度しか違いはありません。6年間で370万円程度になります。学費的には大きなアドバンテージになります。

出典:京都府立医科大学HP

偏差値

65.0

国公立医学部の中でも優秀といえます。など滋賀医科大学医学部大阪市立大学医学部和歌山県立医科大学医学部名古屋市立大学医学部が併願候補になってきそうです。

出典:河合塾医進塾HP

倍率

京都府立医科大学の倍率を紹介します。

19年度:一般2.2倍、センター課す1.9倍。18年度は同2.8倍と2.9倍。

倍率は低くなるも公立大学医学部なので油断はできません。20年度はまた3倍近くなる可能性もありますので油断できません。

出典:旺文社HP

医師国家試験合格率

2020年:全体95.0%(全国25位タイ)新卒97.2%(全国25位)既卒75.0%(全国37位タイ)
2019年:全体90.4%(全国48位)新卒94.2%(全国40位タイ)既卒66.7%(全国27位タイ)
2018年:全体85.0%(全国73位)新卒87.7%(全国73位)既卒64.3%(全国41位)
2017年:全体85.2%(全国49位タイ)新卒90.4%(全国57位タイ)既卒57.1%(全国34位タイ)
2016年:全体92.9%(全国33位タイ)新卒94.5%(全国45位タイ)既卒33.3%(全国70位タイ)

年によってばらつきはあるも全体的に見ると中位程度、標準的な成績を挙げています。

出典:医学部受験ラボHP

歴史

京都府立医科大学の歴史を紹介します。

明治5年11月:仮療病院と教育棟を設立
明治13年7月:上京区河原町通広小路梶井町に療病院を移転
明治15年11月:甲種医学校に認定
明治22年4月:産婆教習所を設置
明治36年6月:専門医学令による京都府立医学専門学校を設立
大正10年10月:大学令による京都府立医科大学を設置・予科も開設
大正11年7月:付属病院の分院として京都市北区大将軍鷹司町に花園分院を開設
昭和27年2月:学校教育法による新制の大学を設置
昭和30年3月:学校教育法の改正で本大学に医学進学課程を設置
昭和32年3月:大学院医学研究科を設置
昭和46年6月:医療センターを設置
昭和46年10月:臨床医学学舎完成
昭和47年7月:花園学舎の完成
昭和54年2月:京都府立医科大学整備構想を決定
平成7年3月:附属病院屋上ヘリストップ完成
平成15年4月:大学院医学研究科を再編
平成20年4月:京都府公立大学法人を設立
平成23年10月:小児医療センターを開設
平成24年11月:創立140周年記念式典を挙行
平成25年2月:小児がん拠点病院の指定
平成25年3月:附属病院に入退院センターを設置
平成26年1月:緩和ケア病棟を設置
平成26年10月:リハビリテーション医学教室を設置

出典:京都府立医科大学HP

特徴

京都府立医科大学では一貫して幅広い教養と専門においての必要な教育と医学教育の連携が重視されています。教育理念は国際的にも通用する一流の医師や医学研究者を育てていくということです。

専門教育では今までの系統講義だけでなく総合講義というものを取り入れていきます。特定のテーマについての横断的な講義が行われます。

臨床実習は44週から72週と大幅に数を増やしました。付属病院だけでなく大学病院などにも実習に行くことで幅を広げていきます。またアメリカやイギリスなどへの交換留学も可能になっています。

出典:京都府立医科大学HP

カリキュラム

京都府立医科大学のカリキュラムを紹介します。

1年目は教養教育・リベラルアーツ・医学・準備教育を学びます。2年目は基礎医学と共用英語を中心に学びます。3年目は臨床医学と医学英語を中心に学びます。あとは研究室配属で研究を数か月間行います。理系大学の3年後期から4年で行う卒業研究を3年次の数か月で行います。4年次は前期に臨床医学・中期に共用試験・後期から臨床実習に入ります。また4年次から5年次にかけては医療倫理学や医療統計学なども学んでいきます。5年次は学内の臨床実習を中心に行います。6年次は学外の臨床実習と総合講義・卒業試験などを行います。最後に医師国家試験を受験して合格すると卒後研修に入ります。

出典:京都府立医科大学HP

研修制度

京都府立医科大学の研修制度を紹介します。スタンダードAコース、スタンダードBコース、周産期コース小児科、周産期コース産婦人科の4コースがあります。

スタンダードAコースは内科(消化器内科、循環器・腎臓内科、呼吸器内科、内分泌・免疫内科、血液内科、脳神経内科の中から3科を2か月ずつ)6か月、救急科3か月、麻酔科2か月、外科1か月、小児科1か月、産婦人科1か月、精神科・心療内科1か月、地域医療1か月、一般外来研修1か月、選択科8か月(2か月×4科)で合計25か月(2年間を25か月で換算)で行います。1年目に京都府立医科大学付属病院、2年目に協力病院もしくは京都府立医科大学付属病院で行います。

スタンダードBコースは内科(消化器内科、循環器・腎臓内科、呼吸器内科、内分泌・免疫内科、血液内科、脳神経内科の中から3科を2か月ずつ)6か月、救急科3か月、外科1か月、小児科1か月、産婦人科1か月、精神科・心療内科1か月、地域医療1か月、一般外来研修1か月、選択科10か月(2か月×5科)で合計25か月(2年間を25か月で換算)で行います。1年目に京都府立医科大学付属病院もしくは協力病院、2年目に京都府立医科大学付属病院で行います。

周産期コース小児科は基本的にスタンダードAコースもしくはBコースと大きな内容の差はありません。1年目に京都府立医科大学付属病院もしくは協力病院、2年目に京都府立医科大学付属病院で行います。周産期コース産婦人科も同様になります。

1年目の研修病院は京都府立医科大学付属病院(Aコース、Bコース及び周産期)京都第一赤十字病院、京都第二赤十字病院、京都鞍馬口医療センター、団済生会京都府病院、京都中部総合医療センター、綾部市立病院、舞鶴医療センター、市立福知山市民病院、京都府立医科大学附属北部医療センター、京都岡本記念病院、京都山城総合医療センター、大津市民病院 、近江八幡市立総合医療センター、社会福祉法人恩賜財 団済生会滋賀県病院、大阪鉄道病院、団大阪府済生会吹田病院、松下記念病院、神戸中央病院、明石市立市民病院で行います。2年目の研修病院もほぼ同様です。

出典:京都府立医科大学付属病院研修医募集要項PDF

部活動

京都府立医科大学の部活動は囲碁将棋部・医道部・オーケストラ部・空手部・京都府立医科大学学生会・弓道部・軽音楽部・剣道部・硬式テニス部・混声合唱団・茶道部・写真部・準硬式野球部・女子バスケットボール部・柔道部・芸術部・卓球部・男子バスケットボール部・東洋医学研究会・軟式テニス部・バドミントン部・フットサル部・ラグビー部・陸上競技部・ワンダーフォーゲル部・4回生グループ・5回生グループ・6回生グループなどがあります。後半の3年間は社会に出てからの付き合いもとても重要であると考えてこのようなグループがあるのではないかと思われます。

出典:京都府立医科大学HP

連携病院

京都府立医科大学の連携病院を紹介します。

京都第一赤十字病院(京都府京都市東山区本町)
京都第二赤十字病院(京都府京都市上京区東裏辻町)
福井大学医学部附属病院(福井県吉田郡永平寺町松岡下合月)
済生会滋賀県病院(滋賀県栗東市大橋)
洛和会音羽病院(京都府京都市山科区音羽珍事町)
市立福知山市民病院(京都府福知山市厚中町)
京都山城総合医療センター(京都府木津川市木津駅前)
新京都南病院(京都府京都市下京区七条御所ノ内北町)
洛和会丸太町病院(京都府京都市中京区 七本松通丸太町上ル)
京都医療センター(京都府京都市伏見区深草向畑町)
田辺中央病院(京都府京田辺市田辺中央)
京都きづ川病院(京都府城陽市平川西六反)
京都岡本記念病院(京都府久世郡久御山町西ノ口)
大阪府済生会吹田病院(大阪府吹田市川園町)
国家公務員共済組合連合会枚方公済病院(大阪府枚方市藤阪東町)
東京都立小児総合医療センター(東京都府中市武蔵台)
西伊豆健育会病院(静岡県賀茂郡西伊豆町仁科)
大津市民病院(滋賀県大津市本宮)
湘南鎌倉総合病院(神奈川県鎌倉市岡本)
あいち小児保健医療総合センター(愛知県大府市森岡町)

出典:日本救急医学会 救急医を目指す君へ

著名な卒業生

京都府立医科大学の主な開業医の方を紹介します。

岡本慎一氏(心臓血管外科・赤羽静脈瘤クリニック理事長)
緒方文大氏(消化器内科・愛和クリニック院長)
小島弘之氏(循環器科医・こじま内科院長)
今井均氏(外科・今井クリニック院長)
大場天祐子氏(皮膚形成外科医・プリモ麻布十番クリニック院長)

出典:病院検索ホスピタ

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プロフィール
笠浪 真

税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

                       

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