はじめに

旭川医科大学では地域医療に根差した医療や福祉の向上を建学の理念に掲げていきます。北海道における医学研究の拠点として積極的に活動を展開していきます。そこから地域医療の担い手を地元北海道から育てていきます。今は道内出身者が入学定員の7割前後までを占めています。

また地域の皆さんを対象とした公開講座や各分野の専門家を自治体の要請に応じて派遣していく講座や市民向けに病気にならないための健康知識をミュージアム形式で行っていきます。

出典:旭川医科大学HP

住所

旭川医科大学の所在地は旭川市緑が丘東2条1丁目1番1号にあります。富良野線緑が丘駅から徒歩10分程度。旭川市街から車で15分程度の郊外にあります。

出典:旭川医科大学医学部HP

入学金・学費

旭川医科大学医学部の学費を紹介します。

1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円

2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円

合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円

6年間で350万円程度と他の大学・学部と変わらないのが魅力です。4年間が6年間になるということで2年分の授業料107万円程度が追加されます。

出典:医学部受験マニュアル

倍率

19年度は全入試試験で5.4倍、一般入試試験で5.3倍と高め。なお18年は同8.7倍と11.6倍と超高倍率でした。

出典:旺文社HP

倍率

65.0

旭川医科大学医学部の難易度は国立医学部の中でも中堅から中堅上位程度と高めです。弘前大学医学部
秋田大学医学部信州大学医学部・新潟大学医学部などと同等の難易度があります。

出典:河合塾医進塾HP

医師国家試験合格率

2020年:全体93.4%(全国47位タイ)新卒95.4%(全国49位タイ)既卒81.0%(全国28位)
2019年:全体84.9%(全国69位タイ)新卒86.5%(全国65位)既卒50.0%(全国54位タイ)
2018年:全体93.6%(全国24位)新卒97.0%(全国20位)既卒60.0%(全国47位タイ)
2017年:全体92.7%(全国24位タイ)新卒93.7%(全国38位タイ)既卒81.8%(全国8位)
2016年:全体91.1%(全国47位タイ)新卒93.0%(全国59位)既卒57.1%(全国48位タイ)

19年以外は合格率92%から93%程度・20位台から40位程度と中堅上位クラスとまずまずの成績を残しています。

出典:医学部受験ラボHP

歴史

旭川医科大学医学部の歴史を紹介します。

昭和48年9月:旭川医科大学設置

昭和48年11月:入学式を開催

昭和51年5月:医学部附属病院設置

昭和51年11月:医学部附属病院開院

昭和54年4月:大学院医学研究科設置

平成5年11月:開学20周年記念式典を行う

平成12年4月:大学院医学研究科を大学院医学系研究科に名称を変更

平成13年9月:医学部附属病院に卒後臨床研修センターを設置

平成15年11月:開学30周年記念式典を行う

平成17年11月:医学部附属病院を旭川医科大学病院に変更

平成22年10月:病院の救急部を救急救命センターに名称を変更、病院の救急科を設置

平成23年5月:病院のリハビリテーション科を設置

平成25年11月:開学40周年記念式典を行う

出典:旭川医科大学医学部HP

教育目標

旭川医科大学の教育目標は以下の通りです。

幅広い教養とモラルを養うことで豊かな人間性を形成する
生命の尊厳と医の倫理をわきまえる能力を養っていく。病める人を思い遣る心を育てていく
全人的な医療人の能力や高度な専門知識を得ると共に、生涯にわたる学習能力や研究能力を身に着けていく
幅広いコミュニケーション能力を持って、安全管理やチーム医療を実践していく資質を身に着けていく
地域やへき地住民の医療を福祉を理解して、それらを十分に貢献しうる意欲と能力を獲得する
積極的な国際交流や国際貢献のための幅広い視野や能力を修得する
飛びぬけた独創性・豊かな人間性・厳しい倫理観を備えた医学研究者や研究者の育成
地域社会の医療福祉の充実のために指導的な役割を担える高度専門職業人の育成
国際社会で医学や医療の取り組みを通して、その普遍的な価値を共有できる人材の育成

講義が分かりやすい・施設が充実している・学生同士で切磋琢磨できる環境・先生のサポートがしっかりとしている・大学病院の就職は比較的しやすい・旭川駅からバスで30分以上かかるアクセスと冬の厳しい寒さ・コミュニティーは狭いも密などの学生の意見があります。サポートがしっかりとしている地方のコンパクトな医学部という印象を受けます。

出典:旭川医科大学医学部HP

カリキュラム

旭川医科大学医学部医学科では医療の分野においての多様な価値観を身に着けていくための教育をしていきます。基礎教育科目・入門医学科目・基礎医学科目・臨床医学科目などの教育課程を柔軟に取り込んでいきます。入門医学科目の中にも選択必須科目を盛り込んで基礎医学や臨床医学の理解を手助けしていくような教育も行っていきます。倫理観とプロフェッショナリズム・医学に関連する領域に関する十分な知識と生涯学習能力をも身に着けていきます。

1年次では医学英語Ⅰ、早期体験実習Ⅰ、地域医療学、医療概論Ⅰ、基礎生物学、医用物理学、情報統計学、基礎化学、心理学、発生遺伝学、分子生物学、基礎生物学実習、医用物理学実習、統計学実習、基礎化学実習、心理チュートリアルⅠ、自然科学入門(物理・化学・生物)などを学習します。

2年次では医学英語Ⅱ、早期体験実習Ⅱ、医学チュートリアルⅡ、医療概論Ⅱ、形態機能基礎医学Ⅰ、生化学Ⅰ、生化学Ⅱ、免疫学、医用機器学、形態学実習Ⅰ、生化学実習、免疫学実習、機能形態基礎医学Ⅱ、病理学、微生物学、寄生虫学、薬理学、基礎医学特論、形態学実習Ⅱ、医療社会学、医療社会学実習などを学習します。

3年次では医学英語Ⅲ、医療概論Ⅲ、腫瘍学Ⅰ、生理学実習演習、薬理学実習、微生物学実習、寄生虫学実習、病理学実習、心肺病理学制御医学、生体調節医学、生体防御医学、消化器医学、精神神経病態医学、感覚器病態医学、生殖発達医学、臨床遺伝学、蛋白病態解析コース、救急プライマリーケアコース、睡眠医学コース、感覚器医学最先端コース、理学療法臨床病理学コース、臨床薬理学コース、ニューロサイエンスコース、糖尿病内分泌コースなどを学習します。

4年次では医学チュートリアルⅢⅣ、医療概論Ⅳ、腫瘍学Ⅱ、衛生公衆衛生、法医学、衛生公衆衛生実習、法医学実習演習、医療情報学、整形外科学、麻酔科学、救急医学、症候別課題別講義、臨床放射線学、臨床検査学、臨床薬剤薬理治療学、臨床疫学、健康弱者のための医学、医療安全学、共用試験、臨床実習概論、解剖学講座、生理学講座、生化学講座、薬理学講座、病理学講座、微生物学講座、社会医学講座、寄生虫学講座、法医学講座、先端医科学講座、内科学講座、精神医学講座、小児科学講座、外科学講座、整形外科学講座、皮膚科学講座、腎泌尿器科学講座、眼科学講座、耳鼻咽喉頭頚部外科学講座、産婦人科学講座、放射線医学講座、麻酔蘇生学講座、脳神経外科学講座、臨床検査医学講座、歯科口腔外科学講座、救急医学講座、心理学、化学、教育研究推進センター、呼吸器センター、緩和ケア診療部などを学びます。

出典:旭川医科大学医学部HP

研修制度

旭川医科大学の研修制度は今後の若い医師の方が臨床医をはじめとして優れた医師として活躍できるようなプログラム構成になっています。また患者さんが適切な医療を受けることができるような臨床医になるための構成になっています。そのためのトレーニングを積むための機関になっています。

研修プログラムの内容は旭川医科大学病院標準プログラム・旭川医科大学病院小児科専門プログラム・旭川医科大学病院周産期産婦人科専門プログラムとなっています。

旭川医科大学病院標準プログラムは1年次は内科24週、救急部門12週、外科8週、小児科4週の合計48週。2年次は地域医療4週、精神科4週、選択必修8週、自由選択36週の合計48週となっています。

旭川医科大学病院小児科専門プログラムは1年次に内科24週、救急部門12週、外科8週、小児科4週の合計48週。2年次は地域医療4週、精神科4週、選択必修8週、小児科36週の合計48週となっています。

旭川医科大学病院周産期産・婦人科専門プログラムは1年次に内科24週、救急部門12週、外科8週、小児科4週の合計48週。2年次は地域医療4週、精神科4週、選択必修8週、産婦人科36週の合計48週となっています。

各科とも講義と実習という形で行われます。研修医として不可欠な手技の実習と知識の習得を目指していきます。

出典:旭川医科大学医学部HP

部活動

旭川医科大学医学部の部活動を紹介します。体育系と文化系に分かれています。忙しい勉強の合間を縫って部活動と両立をする学生も多くいます。

運動部は陸上競技部・バドミントン部・スキー競技部・ラグビー部・卓球部・準硬式野球部・ゴルフ部・硬式テニス部・ソフトテニス部・男子バスケットボール部・空手部・サッカー部・男子バレーボール部・剣道部・山岳部・弓道部・合気道部・水泳部・基礎スキー部・女子バスケットボール部・女子バレーボール部・アイスホッケー部・男子ハンドボール部・インラインホッケー部・ボーリング同好会・柔道部・パークゴルフ研究会・サイクリング部・雪艇クラブ・ドライビング同好会・居合道部・ダンス部・総合格闘技・ワンダーフォーゲル部・フットサル部・女子硬式野球部・自転車部・釣り部・インターネトスポーツ部などがあります。

文化部は医療研究会・写真部・茶道部・ジャズ研究会・ギター部・ロック研究会・聖書研究会・ブラスアンサンブル・室内合奏団・合唱部・旅と鉄道愛好会・華道部・医科学研究会・ボランティア部・漢方研究会・ぬいぐるみ病院・手術クラブ・美術部・育児院学習サポート・医学教育研究会・競技麻雀部・放送研究会・プライマリーケア・ハンドメイド・ピアノ部・手技クラブ・うどん部・将棋部・ラーメン研究会・スイーツ研究会・寄生虫研究会・旭川フレイルプレジェクト部・アヤシップ・映画部などがあります。

出典:旭川医科大学医学部HP

連携病院

旭川医科大学医学部の連携病院を紹介します。

相川記念病院(旭川市大町2条)
国立病院機構旭川医療センター(旭川市花咲町)
旭川がん検診センター(旭川市末広東2条)
旭川三愛病院(旭川市永山4条)
旭川脳神経外科循環器内科病院(旭川市10条通)
大西病院(旭川市4条通)
唐沢病院(旭川市4条通)
北彩都病院(旭川市宮下通)
くにもと病院(旭川市曙1条)
佐野病院(旭川市末広3条)
北海道大学病院(札幌市北区北14条西)
深川市立病院(深川市6条)
滝川市立病院(滝川市大町)
北海道社会事業協会富良野病院(富良野市住吉町)
留萌市立病院(留萌市東雲町)
名寄市立総合病院(名寄市西)
松山デンタルクリニック(上川郡東川町南町)
美幌町立国民健康保険病院(網走郡美幌町字仲町)
美瑛循環器・内科クリニック(上川郡美瑛町北町)
浜頓別町国民健康保険病院(枝幸郡浜頓別町旭ヶ丘)

出典:旭川医科大学地域医療研究室PDF

著名な卒業生

旭川医科大学医学部出身の主な開業医の方を紹介します。

小島清登氏(皮膚科医・小島クリニック東京院長)
保立裕史氏(耳鼻科医・ほたてクリニック院長)
白木晶氏(呼吸器内科医・しらき内科クリニック院長)
菅明彦氏(小児科医・かん小児科クリニック院長)
長岡憲保氏(循環器内科医・ながおか内科院長)

出典:病院検索ホスピタ

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プロフィール
笠浪 真

税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

                       

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