岡山大学医学部のカリキュラム・研修制度・部活動などの紹介!開業医の方も多くいます
はじめに
岡山大学医学部は150年ほどの歴史があります。この間に1万2000人以上の医療人が西日本地区を中心に全国の関連病院で活躍しています。中国四国地域に根差した医療の拠点になっています。医学教育では60分授業・クオーター制・自主的なアクティブラーニングプログラムや診療参加型実習の拡充などの国際水準に適した教育カリキュラムへの変革を推進しています。学部教育から大学院教育へのスムーズな教育プログラムとなっています。地域に支えられ世界を目指す岡山大学医学部の新しい歴史と伝統を作っていきます。
出典:岡山大学医学部HP
所在地
岡山大学医学部の所在地は岡山県岡山市北区鹿田町2丁目5番1号にあります。大学病院も併設しています。路面電車の清輝橋駅が最寄り駅でそこから徒歩6・7分程度です。岡山駅南口から2.5キロほど、バスで10分程度。岡山の市街からも比較的近いのでアクセスもまずまずです。
出典:岡山大学医学部HP
入学金・学費
岡山大学医学部の学費を紹介します。
1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円
2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円
合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円
国立大学医学部の学費はどの大学もこの額になります。私立大学医学部の1割程度で済むことが親にとってはどれだけ助かるか。
出典:医学部受験マニュアルHP
偏差値
65.0
国立大学医学部の中でも中の上程度ではないかと思われます。滋賀医科大学医学部・大阪市立大学医学部・広島大学医学部・熊本大学医学部が併願候補の医学部になりそうです。
出典:河合塾医進塾HP
倍率
岡山大学医学部の倍率を紹介します。
20年度:全入試3.4倍、センター岡山枠7.3倍、センター鳥取枠4.0倍、センター兵庫枠8.0倍、19年度は同2.8倍、5.8倍、8.0倍、11.5倍。
全体的に高めの倍率になっています。国立大学医学部の中でもかなりの高い倍率といえます。
出典:旺文社HP
医師国家試験合格率
2020年:全体89.3%(全国70位)新卒93.3%(全国68位)既卒50.0%(全国71位タイ)
2019年:全体90.7%(全国44位)新卒94.3%(全国39位)既卒28.6%(全国74位)
2018年:全体94.3%(全国19位タイ)新卒98.2%(全国7位)既卒50.0%(全国68位タイ)
2017年:全体93.0%(全国21位タイ)新卒94.2%(全国34位タイ)既卒75.0%(全国12位タイ)
2016年:全体92.0%(全国38位)新卒94.8%(全国41位タイ)既卒60.0%(全国42位タイ)
20年を除くとまずまずの成績を上げています。平均すると92%前後・30代半ばというくらいでしょうか。あと10大学くらい上に行ける大学だと思うのでもうひと踏ん張りして良き後輩が入ってくるようにしていただければと思っています。
出典:医学部受験ラボHP
歴史
岡山大学医学部の歴史を紹介します。
明治3年4月:岡山藩医学館を設置
明治3年6月:岡山藩医学館大病院を併設
明治13年9月:岡山県医学校として独立
明治24年7月:岡山市内山下に大学の所在地を変更
大正6年4月:岡山市鹿田に今の位置に大学の所在地を変更
大正10年4月:岡山医学専門学校附属医院を設立
大正11年3月:岡山医学専門学校を廃止、岡山医科大学を設置
昭和24年5月:新制の岡山大学医学部を設置
昭和30年4月:大学院医学研究科を設置
昭和55年4月:医学部附属動物実験施設を設置
平成13年4月:大学院医学研究科及び歯学研究科を統合
平成16年4月:国立大学法人岡山大学を変更
出典:岡山大学医学部HP
特徴
岡山大学医学部では先進的で系統的な教育プログラムを用意しています。入学から2年次の前期までは他学部の学生と一緒に幅広い科目を学習して多様な価値観を学んでいきながら豊かな人間性と柔軟な社会性を育てていきます。社会で通用する医師の養成をしていきます。
入学直後から小さなグループで議論と思考を重ねて特定の問題を探求していく医学セミナー、臨床医学のエッセンスを紹介していく臨床医学入門、医療施設での早期体験実習も行っていきます。さらに3年時には研究室に入って医学の研究の一部を体験していきます。5年次以降は臨床実習を診療参加型という形で行っていきます。
実習環境がそろっている・先生の専門知識のレベルが高い・適度な都会と田舎があって暮らしやすい・生徒目線での指導をしてくれる・人間関係やアクセスも良い・大学病院への就職も問題ないなどの生徒の意見があります。サークルの充実がもう少し欲しいなどの意見もあって医学部生も一人の学生なんだなという印象を受けました。
出典:岡山大学医学部HP
カリキュラム
岡山大学医学部のカリキュラムを紹介します。社会のニーズや時代の変化から卒前と卒業の研修を一貫して行っていくことを考えています。優れた医師を育てていくための基本的な診療能力の確実な習得を目指していくために地域の医療を担う強い気持ちのある医師の育成にも力を入れています。また医学の有能な研究者を育てていきたいので「先進医学修練コース」を開講、学部学生の時代から大学院での講義を履修を行っていくことで大学院での早期の修了を可能にしていく有能なプログラムを導入しています。
1年次は教養科目・医学セミナー・医学英語・専門基礎科目・早期体験実習などを行います。
2年次は専門科目基礎医学・基礎病態演習・選択必修科目などを行います。
3年次は医学研究インターンシップ・選択必修科目を行います。
4年次は専門科目臨床医学・専門科目社会医学・臨床手技入門を行います。
5年次は臨床実習・臨床医学講義を行います。
6年次は臨床実習・医師国家試験・卒業試験などを行います。2つの試験をクリアできると卒業になって卒後研修に入ります。
専門基礎科目は医学生物学・基礎医学入門・医学概論・遺伝学・臨床医学入門・基礎放射線学・医学統計学・人体の構造・細胞生物学などを学びます。
基礎医学科目は細胞組織学・生理学Ⅰ・生理学Ⅱ・生化学・分子医化学・人体解剖学・系統解剖学実習・神経構造学・寄生虫学・基礎免疫学・薬理学・病理学Ⅰ・病理学Ⅱ・細菌学・ウイルス学・基礎病態演習ⅠⅡⅢ・医学研究インターンシップなどを学びます。
社会医学科目は衛生学・公衆衛生学・法医学・生命倫理学などを学びます。
臨床医学科目は内科総論・外科総論・臨床放射線総論・臨床検査総論・循環器系・呼吸器系・消化器系・腎泌尿器系・感染症小児発達系・免疫系・脳神経系・運動器系・生殖器系・感覚器系・麻酔救急系・精神系・皮膚系・老年医学・緩和医療学・東洋医学・医療管理学・臨床薬理学・薬剤学などを学びます。
出典:岡山大学医学部HP
研修制度
岡山大学医学部の研修制度の特徴は研修のコースが完全なオーダーメイド、100以上の病院でたすき掛けの研修が可能、研究の視点を持った臨床医の育成を目指しています。
また地域の中で良き医師を育てていくということをモットーとしています。大学病院を中心とした病院群の中で医師を育てていきます。地域医療については地域医療病院や地域診療所においてのプライマリーケア研修制度を取り入れて積極的な参加を図っていきます。個々の研修医の希望に合った複数化のローテーションの研修もできます。
その研修制度の一例として先進プログラムがあります。1年目に内科24週、救急科12週、呼吸器外科4週、精神科4週、産婦人科4週、小児科4週で合計52週。2年目に地域医療4週、内科24週、外科24週などとなっています。
協力病院は福山医療センター、高知医療センター、津山中央病院、岩国医療センター、岡山医療センター、広島市立広島市民病院、松山赤十字病院、三豊総合病院、姫路聖マリア病院、鳥取市立病院などとなっています。
出典:レジナビWEB
部活動
岡山大学医学部の部活動を紹介します。文化系と運動系があります。忙しい勉強の合間を縫ってサークル活動を頑張る学生も少なくありません。
文化系はアンサンブル・医学ラボサークル・社会医学サークル・救命サークル・ピアノ部・医療面接サークル・登山と診療の会・学園祭実行委員会・茶道部・写真部・美術部などがあります。
運動系はフットサルサークル・空手部・弓道部・剣道部・硬式テニス部・国際医療勉強会・ゴルフ部・サッカー部・水泳部・柔道部・準硬式野球部・女子バスケットボール部・女子バレーボール部・スキー部・漕艇部・ソフトテニス部・卓球部・男子バスケットボール部・男子バレーボール部・ダンス部・バドミントン部・陸上競技部などがあります。
出典:岡山大学医学部HP
連携病院
岡山大学医学部の主な連携病院を紹介します。
岡山医療センター(岡山市北区田益)
岡山中央病院(岡山市北区伊島北町)
岡山第一病院(岡山市中区高屋)
宮本整形外科病院(岡山市中区国富)
岡村一心堂病院(岡山市東区西大寺南)
長島病院(岡山市東区瀬戸町瀬戸)
岡山光南病院(岡山市南区東畦)
佐藤病院(岡山市南区築港栄町)
川崎医科大学附属病院(倉敷市松島)
倉敷中央病院(倉敷市美和)
赤堀病院(津山市椿高下)
玉野市民病院(玉野市宇野)
笠岡市民病院(笠岡市笠岡)
井原市民病院(井原市井原町)
高梁中央病院(高梁市南町)
瀬戸内市民病院(瀬戸内市邑久町山田庄)
香川県立中央病院(香川県高松市朝日町)
姫路赤十字病院(兵庫県姫路市下手野)
中国中央病院(広島県福山市御幸町大字上岩成)
広島市民病院(広島県広島市中区基町)
出典:岡山大学病院
著名な卒業生
岡山大学医学部の主な開業医の方を紹介します。
高橋寿保氏(内科医・高橋内科クリニック院長)
笠原悌司氏(整形外科医・笠原整形外科院長)
山下浩一氏(内科医・婦人科医・山下クリニック院長)
熊瀬文明氏(眼科医・くませ眼科院長)
廣瀬正典氏(内科医・整形外科医・広瀬クリニック院長)
出典:病院検索ホスピタ
監修者
笠浪 真
税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号
1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。
医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。
医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。