金沢大学医学類の特徴・カリキュラム・連携病院などを紹介!開業医の方も多くいます

公開日:2021年1月15日
更新日:2024年3月18日

はじめに

金沢大学医学類は150年以上の歴史のある日本でも相当の歴史を有する医学校になっています。金沢大学・新潟大学・千葉大学・岡山大学・長崎大学・熊本大学などの医学専門学校から大学に昇格した全国で6校の大学の1校です。今までも国内に優秀な人材を輩出しています。

金沢大学医学類の教育理念は人類の健康と福祉に貢献のできる人間性と総合的な能力を有する医療人や医学者の育成を図っていきます。医学類では知識や技能の習得はもちろんのこと、医療や研究に対しての倫理観・プロ意識・コミュニケーション能力・危険と事故を予防していく能力を高めていきます。その中で学生の段階から医学研究の面白さや大切さを学んでいきます。優れた医学研究者となる礎を作っていくメディカルリサーチトレーニング手法などを取り入れていくなどの特色のあるカリキュラムもあります。

その他留学や臨床実習などの海外の大学への学生の派遣や海外の医学生の医学類の受け入れなどの学生交流プログラムなどでも確実な成果を上げています。世界の医学・生命科学・医療をリードしていく豊かな医師や医学研究者の育成を今後も行っていきます。

出典:金沢大学医学類HP

住所

金沢大学医学類の所在地は石川県金沢市宝町13-1にあります。金沢駅から4キロほどでバスで20分程度かかります。金沢城や兼六園が徒歩圏の比較的近くにあります。

出典:金沢大学医学類HP

入学金・学費

金沢大学医学部の学費を紹介します。

1年次は入学金は282000円、授業料は535800円で合計が81万7800円

2年次から6年次は授業料が535800円×5年間=267万9000円

合計が81万7800円+267万9000円=349万6800円

基本的に国立大学の入学金と授業料を合わせた学費の総額は上記の金額になります。私立大学の場合は学費の総額が安くても2500万円程度、平均で3000万円台前半という感じになります。国立大学医学部の学費は私立大学医学部の10分の1程度になります。こうしてみると国立大学医学部を狙いたい・狙わせたいという本人やご家族の気持ちがすごく分かります。

出典:医学部受験マニュアル

偏差値

65.0

国立大学医学部の中でも平均的か少し上回る程度。

新潟大学医学部信州大学医学部群馬大学医学部福井大学医学部などが併願候補になっています。

出典:河合塾医進塾HP

倍率

19年度:前期3.6倍、センター含む3.6倍、センター含む石川県枠2.9倍、18年度は同2.4倍、3.7倍、3.4倍。

年・受験形態によって多少の差はあるも、だいたい3倍から3.5倍程度が予想されるので激戦になることが予想されます。

出典:旺文社HP

医師国家試験合格率

2020年:全体93.7%(全国46位)新卒94.2%(全国62位タイ)既卒80.0%(全国29位タイ)
2019年:全体90.5%(全国46位)新卒96.4%(全国16位)既卒50.0%(全国54位タイ)
2018年:全体89.5%(全国57位)新卒94.5%(全国46位)既卒50.0%(全国68位タイ)
2017年:全体86.3%(全国60位)新卒91.3%(全国53位)既卒22.2%(全国75位タイ)
2016年:全体93.0%(全国32位)新卒94.5%(全国45位タイ)既卒78.6%(全国16位)

平均すると90%台半ばというところで40位台という感じになっています。20年は全体的に見ても合格率が高くなっています。

出典:医学部受験ラボHP

歴史

金沢大学医学部の歴史・沿革を紹介します。

1867年:養成所を設立
1870年:医学館を設立
1873年:金沢病院を設立
1876年:金沢医学所を設立
1884年:石川県甲種医学校を設立
1887年:第四高等中学校医学部を設立
1894年:第四高等学校医学部
1901年:金沢医学専門学校を設立
1923年:金沢医科大学に名称を変更
1949年:金沢大学医学部に名称を変更
1955年:大学院医学研究科博士課程を設置
2001年:金沢大学大学院医学系研究科に名称を変更
2004年:国立大学法人金沢大学医学部の誕生
2005年:大学院医学系研究科医科学専攻修士課程を設置
2006年:医学部棟に大学院医学系研究科の一部を移転
2016年:金沢大学大学院先進予防医学研究科を設置

出典:金沢大学医学類HP

特徴

金沢大学医学類の特徴は長い歴史と伝統、学都金沢の中心地にあること、高齢化社会への命題を解決の3つになります。

歴史は長崎大学・東京大学に次いで日本で3番目にできた医学校です。1862年に彦三種痘所がはじまりとされているので160年程度の歴史があります。

金沢は藩政時代に日本の書府といわれていて、近代に入って京都・仙台とともに三大学都に挙げられています。終戦後に進駐軍をして「日本は復興します」というメッセージをいただけたのも金沢という街を見たからとも言われています。戦時中でも研究が活発に行われていました。宝町・鶴間・角間の大学のキャンパスのある3地区が特に学都といわれるところです。

高齢化社会の医学命題は健康な長寿社会を作るという最大の責務を担っています。現在は超高齢化社会が進行中です。この高齢化社会を予測して平成13年に金沢大学医学類では大学院を脳・がん・循環器・環境医科学の4つの専攻に部を分けました。成人病や老年疾患の根本克服のための国際的な教育研究診療拠点となることを目指しています。

施設や立地がいい・先生や生徒にも意欲に差がある・校舎は新しい・早い段階で医学研究に参加できるなどの学生の声があります。

出典:金沢大学医学類HP

カリキュラム

金沢大学医学部のカリキュラムを紹介します。

1年次に医薬保健学の基礎(人文科学・自然科学・社会科学・英語などを含む)・特別講義・医学研究実践・最新医学研究・医学研究プレゼンテーション・英語コミュニケーション・実践医学英語などを学びます。

2年次に生体の構造・生体の機能・人体の正常構造・細胞や組織の構造・脳の構造・人体の発生・医学研究実践・最新医学研究・医学研究プレゼンテーション・英語コミュニケーション・実践医学英語などを学びます。

3年次に生体の機能と統合・細胞分子化学・遺伝学・生体分子と細胞の機能・薬物治療の基礎・動物実験と再生医学・病態の分子機構・病態の形態と機構順序・病態生理・ウイルス感染・細菌感染・寄生虫学・基礎免疫・衛生学・法医学・医療保健・国際保健・基本的基礎配属・医学研究特設プログラム・医学研究実践・最新医学研究・医学研究プレゼンテーション・英語コミュニケーション・基礎医学英語などを学びます。

4年次に一般内科・一般外科・臨床遺伝学・臨床放射線・核医学・免疫アレルギー・医の倫理と医療法規・理学療法・医療情報・病院前救急医療システム・災害医療システム・正常発育・成長と一般ケア・感染症・腫瘍・血液・神経精神・脳神経・感覚器・神経内科・循環器・呼吸器・栄養・消化器・生殖周産期・腎泌尿器生殖器・皮膚結合膠原病・運動器・内分泌代謝・先天奇形・事故中毒・歯科口腔・救急災害医学・総合診療・救急災害医学・総合診療・基本的臨床手技演習・小児科診断学実習・臨床検査医学実習・画像診断学実習・医学研究実践・最新医学研究・医学研究プレゼンテーション・英語コミュニケーション・基礎医学英語などを学びます。

5年次に臨床実習・医学研究実践・最新医学研究・医学研究プレゼンテーション・英語コミュニケーション・基礎医学英語などを学びます。

6年次に応用臨床実習・クリニカルクラークシップ・特別講義などを学びます。

出典:金沢大学医学類HP

研修制度

金沢大学医学部の研修制度は初期臨床研修プログラムがあります。特徴は以下のようになります。

地域医療のニーズや研修医の多様なニーズに対応ができます。
研修医のニーズで研修指導に実績があって指導体制が整っている医学部付属病院と石川・富山・福井の北陸三県を中心にした中核協力型臨床研修病院との両方で研修ができます。
医学部付属病院で研修医の一括募集及びプログラム管理をしていくことで多くの協力型の臨床研修病院や臨床協力施設の研修の質を維持することができます。
あらゆる専門分野の網羅する指導医・施設が充実しています。
医学部付属病院での先進的な治療と地域病院のプライマリーケアの両面での基本的な診療能力の習得が可能になります。
医学部附属病院と中核協力型の臨床研修病院との両方で必須科目・選択必須科目・選択科目を研修できるプログラムを含んでいます。
大学病院と地域病院・診療所・保健所との幅広い連携によって地域医療の研修が充実しています。

出典:金沢大学医学類HP

部活動

金沢大学医学類の部活動は運動部と文化部があります。忙しい勉強時間の間を探してサークル活動にも勤しんでいます。

運動部は空手部・弓道部・競技スキー部・水泳部・剣道部・ゴルフ部・山岳部・柔道部・準硬式野球部・ボート部・卓球部・軟式テニス部・男子バスケットボール部・バドミントン部・男子バレーボール部・女子バレーボール部・ラグビー部・陸上競技部・ハンドボール部・硬式テニス部・サッカー部・フットサル部などがあります。

文化部は軽音楽部・学生救急活動・医療ボランティア・性教育・東洋医学研究会・臨床推論・囲碁部・クラシック音楽・国際医療交流会などがあります。

出典:金沢大学医学類HP

連携病院

金沢大学医学部の連携病院を紹介します。

国立病院機構金沢医療センター(石川県金沢市下石引町)
石川県立中央病院(石川県金沢市鞍月東)
地域医療機能推進機構金沢病院(石川県金沢市沖町)
浅ノ川総合病院(石川県金沢市小坂町)
金沢市立病院(石川県金沢市平和町)
石川県済生会金沢病院(石川県金沢市赤土町)
金沢赤十字病院(石川県金沢市三馬)
公益社団法人石川勤労者医療協会城北病院(石川県金沢市京町)
公立能登総合病院(石川県七尾市藤橋町ア部)
公立羽咋病院(石川県羽咋市的場町松崎)
公立松任石川中央病院(石川県白山市倉光)
芳珠記念病院(石川県能美市緑が丘)
小松市民病院(石川県小松市向本折町ホ)
加賀市医療センター(石川県加賀市作見町リ)
富山市立富山市民病院(富山県富山市今泉北部町)
高岡市民病院(富山県高岡市宝町)
市立砺波総合病院(富山県砺波市新富町)
福井県立病院(福井県福井市四ツ井)
市立敦賀病院(福井県敦賀市三島町)
新潟県厚生連上越総合病院(新潟県上越市大道福田)

出典:金沢大学付属病院HP

著名な卒業生

金沢大学医学部の主な卒業生を紹介します。

赤丸智之氏(整形外科医・あかまる整形外科院長)
伊與部尊和氏(消化器外科医・いよべクリニック院長)
赤羽根巖氏(肛門科医・赤羽根医院院長)
山岸雅司氏(婦人科医・やまぎしレディスクリニック院長)
平賀美奈子氏(心療内科医・平賀クリニック院長)

出典:病院検索ホスピタ

笠浪 真

1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。

医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。

医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。

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