東北医科薬科大学医学部の偏差値・学費とカリキュラム・研修制度まとめ
はじめに
東北医科薬科大学では一期生が初めての基礎学力テストと基本的診療技能と診療態度のテストに挑んで臨床実習を開始しました。また2020年には5期生が入学しました。来年度は一期生が6年次になって医師国家試験を受けて2022年度には研修生が誕生します。
幅広い診療能力を持った医師を育成していくこと・そして東北地方の地域医療を支えていくことが医学部の使命と考えています。入学後が他大学で行われるようなカリキュラムと並行して特徴ある地域医療教育を行っていきます。地域に対しての理解と愛着を持って地域医療の多様なニーズに対応できる幅広い診療能力を持った医師を育成していきます。
医師は技術だけでなく心が大切になります。思いやりの心と高い倫理観更に専門的な知識と能力を備えた社会に貢献できるような人材を育成していきます。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
住所
東北医科薬科大学医学部の所在地は宮城県仙台市青葉区小松島4-4-1にあります。
旧東北薬科大学のキャンパスに医学部を併設しています。薬学部と医学部1・2年生が在籍します。最寄は地下鉄南北線の台原駅で仙台市街から車で15分から20分ほどです。
また同じ仙台市内の宮城野区福室1-15-1に福室キャンパスがあります。仙石線の陸前高砂から徒歩6・7分ほどです。両キャンパスともアクセスはまずまずで通学の方も大半の方はそのまま通学できます。
また自宅外の方も家を変える必要はないものと思われます。仙台駅周辺もしくは仙石線沿線に自宅を置けば6年間比較的通いやすいといえます。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
入学金・学費
東北医科薬科大学の入学金や学費は以下のようになります。
入学金
1,000,000円
授業料
18,000,000円
1年次から6年次まで各300万円。300万円×6年間=1800万円
施設設備費
6,000,000円
1年次から6年次まで各100万円。100万円×6年間=600万円(ただし1年次は入学時に50万円・もう50万円を1年次の後期の授業開始時にまで払うこと)
教育充実費
9,000,000円
1年次から6年次まで各100万円。150万円×6年間=900万円
6年間学費総額
34,000,000円
100万円+1800万円+600万円+900万円=3400万円
その他教科書代・諸会費等などがかかります。
あとは私学なので寄付金が当然かかります。6年間で3500万円から3800万円程度は見ておく必要がありそうです。
ただこれでも私立医学部の中ではほぼ標準的な額で高い方ではありません。
奨学金については成績に応じて入学金や授業料の一部が免除になる特別奨学金や日本学生支援機構の奨学金・大学独自の奨学金があります。貸与型と支給型がありますので詳細はお調べください。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
偏差値
65.0(19年度までは67.5)
地方私大で卒業生のないということを考えるとかなりの高い大学です。薬学部も昭和時代は滑り止めに近かった大学も平成時代に急激に偏差値を上げて今は北里・星などの首都圏の有名私大レベルに肩を並べるレベルになっています。医学部は国公立・私立問わず簡単に入学できるところはありません。この東北医科薬科大学もその1つといえます。岩手医科大学医学部
が併願の最有力になりそうです。
出典:河合塾医進塾HP
医師国家試験合格率
東北医科薬科大学は2016年度に一期生が入学しました。よって2020年度現在ではまだ卒業生がでていません。2021年度からは一期生が国家試験を受験しますので試験のデータが入ります。よって2022年春以降にはデータを更新していけるのではないかと思われます。
沿革
東北医科薬科大学の歴史を紹介します。
2016年4月:東北薬科大学を東北医科薬科大学に名称変更。医学部の1期生が入学。東北薬科大学病院を東北医科薬科大学病院に名称を変更。登米地域医療教育サテライトセンターを設置
2016年10月:石巻地域医療教育サテライトセンターを設置
2017年2月:医学部第2教育研究棟が完成
2017年9月:東北医科薬科大学名取守病院の開設
2018年1月:医学部第1教育研究棟が完成
2018年4月:3年次生が福室キャンパスで授業を開始。
2019年1月:東北医科薬科大学病院新大学病院棟が完成
2019年4月:学術交流及び教育協力に関する国際協定を締結
2019年9月:学術研究協力に関する協定を締結
2019年10月:学術交流及び教育協力に関する国際協定
出典:東北医科薬科大学医学部HP
特徴
東北医科薬科大学の特徴は地方で起こっている医師不足の解消を目指しています。特に沿岸部は人口減少と高齢化が著しく、医療の必要性の高まっている地域です。そこに東日本大震災が来てしまいました。ますます医療のニーズが高まってきています。地域で活躍できる・幅広い診療能力を持つ総合臨床医・意欲を持って地域診療に貢献していく医師を求めています。
また基礎から臨床に充実したカリキュラムを組んで地域の滞在型の臨床実習によって地域医療・災害医療に必要とされる総合的な診療能力を必要とします。地域医療を支えるために在宅介護・予防医学・被災地支援・コミュニケーション能力とチーム医療について学んでいきます。また救急や災害医療などについて貢献できる人材を育てていきます。
2年間の参加型臨床実習・震災対策のための災害医療・石巻を中心とした滞在型の体験学習・薬科大学の実績を活かした薬学の知識を学習していきます。
地域医療の病院や地域医療教育のサテライトセンターと連携して地域の滞在型・少人数の地域医療の教育を推進していきます。サテライトセンターは石巻と登米にあります。また関連教育病院としては仙台医療センターと東北労災病院があります。卒業後にこの地域ネットワークを使っての卒後研修を行っていきます。研修医と東北各地で臨床医を行います。医師の人手が少ないので忙しくやりがいは持てそうです。地域医療に興味のある方には良い大学といえそうです。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
カリキュラム
東北医科薬科大学では卒業までに能力を段階的につけていくような様々な科目を関連付けながら学んでいきます。高い倫理観と責任感、患者中心の医療、幅広い医学知識と技能、生涯に渡る自己研鑽、地域社会への貢献、へき地医療などに貢献していく医師を養成していきます。
1年次は哲学、自然科学、歴史学、法学、外国語、医療安全学、医学概論、行動心理学、基礎理科学、情報科学、基礎医学、医学英語などを学んでいきます。
2年次は医学英語、基礎医学、介護及び在宅医学、介護及び在宅医療体験実習、地域医療学、へき地・被災地医療体験実習などの社会医学、課題研究などを学んでいきます。
3年次は医学英語、社会医学、臨床医学、基礎臨床総合演習などを学びます。
4年次は共用試験、患者安全医療倫理学、症候学、基本的診療技能などを学びます。
5年次は地域総合診療実習・地域包括医療実習・診療科臨床実習などの参加型臨床実習などを行います。
6年次は参加型臨床実習の続き・統括講義・卒業試験・医師国家試験で卒業となります。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
研修制度
東北医科薬科大学の初期研修は充実しています。大学病院の研修は研修医の負担が重くストレスもかかります。東北医科薬科大学病院は市中病院で地域医療に貢献してきたという自負があります。
その中でも大学病院の研修内容も加えていきます。専門疾患を診ることができる・大半の診療科がそろう・アカデミックな指導・指導医が豊富などというメリットもあります。
今後の医師にとって必要な土台となるべき教育をしていきます。1・2次救急医療の研修も行えるようになっています。
内科研修は10の内科診療科の中から自由に選択します。選択肢が多いことで臨床研修の到達目標を確実に達成していきます。内科医の診療能力の土台を構築していきます。
総合病院である強みを生かしていきます。30以上の診療科および部門・協力病院の中から診療科・研修期間を選択してスケジュールを組むことができます。将来志望する診療科を中心に研修したい・初期研修では色々な診療科をローテートしたいといったそれぞれのニーズに合わせて自由に選択できます。
内科系・外科系診療科が一通り揃っているだけでなくマイナー科も充実していることも大学病院である強みといえます。
また最新の機器や技術を駆使したより高度な診療経験及び地域医療における診療経験までの幅広い研修が必須となります。基礎疾患から専門疾患まで偏りない豊富な症例を経験できて連携施設も多様です。当院の専門研修プログラムを通して全人的な診察ができる知識・態度・技能を備えた専門医を育成していきます。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
部活動
東北医科薬科大学の部活動を紹介します。体育部・文化部・サークルがあります。大会で優秀な成績を残したい・体を鍛えたい・先輩後輩などの人間関係を形成したいなど目的は様々です。忙しい勉強の合間を縫って活動に取り組んでいる方が多いです。
運動部は準硬式野球部・剣道部・ワンダーフォーゲル部・バレーボール部・バスケットボール部・ソフトテニス部・硬式テニス部・卓球部・ラグビー部・バドミントン部・サッカー部・合気道部・ダンス部・陸上部・空手部・スキー部・ゴルフ部・水泳部・格闘技同好会・ハンドボール部などがあります。
文化部は合唱団・軽音楽部・映画研究部・茶道部・華道部・吹奏楽部・手話部・写真部・アンサンブル部・美術部などがあります。
サークルはスカッシュサークルがあります。
出典:東北医科薬科大学医学部HP
連携病院
東北医科薬科大学の連携病院はまだありません。まだ医師の卒業生が出ていません。卒業生が出る数年後には連携もできてくるのかなという気がします。
著名な卒業生
東北医科薬科大学はまだ卒業生が出ていないので医療関係者はまだいません。今後優秀な人材が出るものと思われます。
出典:WIKI
監修者
笠浪 真
税理士法人テラス 代表税理士
税理士・行政書士
MBA | 慶應義塾大学大学院 医療マネジメント専攻 修士号
1978年生まれ。京都府出身。藤沢市在住。大学卒業後、大手会計事務所・法律事務所等にて10年勤務。税務・法務・労務の知識とノウハウを習得して、平成23年に独立開業。
現在、総勢52人(令和3年10月1日現在)のスタッフを抱え、クライアント数は法人・個人を含め約300社。
息子が交通事故に遭遇した際に、医師のおかげで一命をとりとめたことをきっかけに、今度は自分が医療業界へ恩返ししたいという思いに至る。
医院開業・医院経営・スタッフ採用・医療法人化・税務調査・事業承継などこれまでの相談件数は2,000件を超える。その豊富な事例とノウハウを問題解決パターンごとに分類し、クライアントに提供するだけでなく、オウンドメディア『開業医の教科書®︎』にて一般にも公開する。
医院の売上を増やすだけでなく、節税、労務などあらゆる経営課題を解決する。全てをワンストップで一任できる安心感から、医師からの紹介が絶えない。病院で息子の命を助けてもらったからこそ「ひとつでも多くの医院を永続的に繁栄させること」を使命とし、開業医の院長の経営参謀として活動している。