社員紹介

税理士法人テラス
亀井 隆弘
Takahiro Kamei

Profile

広島大学法学部卒業。

大手旅行代理店で16年勤務した後、社労士事務所に勤務しながら2013年紛争解決手続代理業務が可能な特定社会保険労務士となる。

笠浪代表と出会い、医療業界の今後の将来性を感じて入社。2017年より参画。関連会社である社会保険労務士法人テラス東京所長を務める。

以後、医科歯科クリニックに特化してスタッフ採用、就業規則の作成、労使間の問題対応、雇用関係の助成金申請などに従事。直接クリニックに訪問し、多くの院長が悩む労務問題の解決に努め、スタッフの満足度の向上を図っている。

「スタッフとのトラブル解決にはなくてはならない存在」として、クライアントから絶大な信頼を得る。今後は働き方改革も踏まえ、クリニックが理想の医療を実現するために、より働きやすい職場となる仕組みを作っていくことを使命としている。

現在の業務を教えてください

労務チームの主な仕事は、主に次のようなものです。
・給与計算
・各種社会保険の手続き
・雇用契約書や労働条件通知書の作成
・スタッフ採用の相談や面接の立会い
・労使間トラブルや退職に関する労務相談
・就業規則及び賃金規定などの社内規則の作成
・助成金対応
・医療労務コンサルティング

この中でも最近私が担当することが多いのは、就業規則の作成や助成金対応、そしてスタッフさんに関するご相談です。社会保険の手続きや給与計算をこなすだけでは、クリニックの先生方に付加価値を提供することはできません。労務問題で多くの先生が悩んでいるのがスタッフ採用、採用後の定着率、トラブル対応です。

また、就業規則の作成や雇用関係の助成金対応も社労士でなければできない仕事です。毎月、クリニックからご依頼をいただく給与計算や手続きの仕事は、とても重要です。しかし、それをベースに医療労務コンサルティングサービスとしての付加価値を今後も高めていきたいと思っています。

クリニックにおけるスタッフ採用で重要なこととは?

開業準備で、税務チームが事業計画書を作成して金融機関などから融資が決まると、次はスタッフ採用について私たち労務チームが本格的に動きます。

スタッフ採用時は書類選考の時点から先生と相談をさせていただいて、面接も立ち会います。その後正式に採用となれば労働条件通知書を作成して、入職時に読み合わせをして通知を行い、社会保険の手続きを行います。

その後は法務チームにつなぎ、保健所や厚生局の手続きを行うという流れになります。
スタッフさんを定着させることは多くのクリニックの悩みの1つです。重要なことは簡単に辞めないスタッフを採用することです。

そのためには先生との相性を面接などで十分見極めないといけません。面接で私たちが立ち会うのは、労務的なフォローだけでなく先生と相性が良いかどうかを見極めるためでもあります。

スタッフ問題は多くの先生の悩み

スタッフさんとの人間関係やトラブル、退職については日常的に発生する多くの先生の悩みです。特に最近は「義務を果たす前に権利を主張するスタッフが増えている」という悩みを多く聞きます。

例えば「開業1ヶ月でスタッフから今の給料を上げてほしいと言われた」ということもありました。

また、医院・クリニックの方針に従えず、勝手な行動を取るスタッフさんがいるという悩みは昔から多いです。もちろん、このような人が院内に残っても良い影響はありません。「辞めてほしいスタッフがいる」という相談にも柔軟に対応させていただきます。

就業規則の作成の注意点

スタッフさんの人数が10人未満であれば就業規則を作る義務はありません。しかし、就業規則を作った方がメリットになることは多いです。ひとつは、労働基準法を遵守し、スタッフさんも納得する明確な就業ルールを定めて不要な労使間トラブルを防ぐこと。もう1つは雇用関係の助成金が申請できるようになることです。

明確なルールがなければスタッフさんはどんどん「給料上げてくれ」「休み増やせ」など要求がエスカレートします。また何かトラブルが起きたとき、スタッフさんがインターネットで検索して得られる情報は労働者に有利なものが多いです。うかつに信じて対応してしまうと先生が不利になってしまいかねません。

そのため、就業規則などで明確な規定を定めたいというニーズは増えています。

しかし、インターネットで無料ダウンロードできるテンプレートだけを頼りに自分で就業規則を作ると、逆に失敗します。必要以上にスタッフさんを縛るような就業規則でスタッフさんが全員辞めたという例もあります。このように、就業規則については逆効果になるリスクも伴うので注意が必要です。

助成金について

就業規則を作るもう1つのメリットは助成金の申請が可能になることです。50万円、100万円、場合によっては数百万円の受給に至ることもあります。社労士にしかできない業務の1つですが、数多くの助成金の申請をして、受給決定をしています。

助成金は原則的に返済する必要がありませんから、助成金対応すると多くの先生には直接喜んでいただけますね。

仕事で嬉しかったこと

労務の仕事は院長先生だけでなく、スタッフさんの満足度を高めることだと思っています。私たちは、先生とスタッフさんに対しては中立的な立場でないといけません。その立場を崩さないように、双方の面談を通して要望をヒアリングし、結果先生にもスタッフさんにも喜んでいただくことを心がけています。

実際に、院長先生とスタッフさん両方の満足度を高められたときに「ありがとうございます」と言われるのは嬉しいことです。

また、当社のHPにクライアントである先生方のインタビューが掲載されています。インタビューで労務チームに関する喜びの声を見つけると、陰ながら力になれたと思えて嬉しいです。

仕事で心がけていること

労務問題は◯か☓か答えがなく、電話やメールのやり取りだけでは難しいことが少なくありません。そういう理由で、比較的直接クリニックに訪問させていただく機会が多いです。先生とスタッフさん双方のお話を聞くことで、お互いが望む方向に近づくので、実際にお会いするのは重要だと思います。

今後の目標

これまで付加価値に値するサービスについてお話してきましたが、当然給与計算や社会保険の手続きは社労士業務では欠かせません。私たちと先生との信頼関係だけでなく、先生とスタッフとの信頼関係にも関わるので、引き続き確実かつ迅速な対応は必須です。

そのうえで、上記のようなスタッフ問題の対応や助成金対応のような医療コンサルティングの価値をますます高めていきたいです。

最近は人事評価制度に関する要望も高くなっていますが、このような新しい取り組みに対応できる体制を整えるのが当面の目標です。

座右の銘

「千里の道も一歩から」一気に大きな物を追い求めるのではなく、小さなことでも1歩ずつ着実に積み重ねていくのが大切だと思います。

趣味や休日の過ごし方

仕事ではあちこち動き回っているので、土日はゆっくり休みたいと思うことが多くなりました。好きな食べ物はスイーツやラーメンで、どこか美味しいところがないか、探したりしています。

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