クライアントインタビュー

医院開業インタビュー | vol.37
内視鏡検査を敬遠していた患者さんでも受診しやすい、患者さんファーストなクリニックを日本橋・人形町に開院

テラスグループは開業前から開業後まで、税理士と社労士チームが連携して医院経営をフォローを下さるので、トータルで安心出来るなと感じます

日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック
石岡充彬先生
日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック
石岡充彬先生
東京メトロ「人形町」「小伝馬町」駅徒歩5分の日本橋人形町消化器・内視鏡クリニックを新規開業された石岡充彬先生に、ご開業のきっかけやビジョンやミッション、弊社の開業支援の感想をお話しいただきました。(取材日:2024年8月)

税理士法人テラス代表・笠浪真(以下、笠浪):ご開業おめでとうございます。まずはクリニック名の由来についてお伺い出来ますでしょうか。

石岡充彬先生(以下、石岡先生):ありがとうございます。『日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック』というクリニック名は、先に開業していた先輩などにアドバイスをいただきまして、WEBで集患することや、SEO対策を考慮して、地域名と、医院の専門性を表すべく診療科目を入れようと考えました。「人形町」だけではなく「日本橋」という地名も入れたことにより、集患範囲を広げたいとの期待もあります。SEO対策を施しつつ、耳なじみのいい言葉であるとともに、スタッフが電話で受け答えする際に言いづらい音にならないように等の検討も行いまして、『日本橋人形町消化器・内視鏡クリニック』というシンプルなクリニック名に落ち着いています。

笠浪:日々の電話での受け答えまでシミュレーションされたのはさすがですね。なぜ「日本橋」という場所での開業に至られたのでしょうか。

石岡先生:当初は日本橋での開業は考えておらず別エリアで物件を探していましたが、なかなか理想的な物件には出会えませんでした。内視鏡クリニックは水を大量に使う事から床を上げる必要がありまして、天井が高めの物件が最良なのですが、なかなか出会う事は出来ずにいまして。そのような中で理想的な物件があるよとお声掛けをいただけたのがこの日本橋の物件でした。内見で部屋に入った瞬間「ここだ!」と思える物件でしたので嬉しかったですね。

笠浪:本当に素敵な物件ですよね。いい出会いをされましたね。

石岡先生:日本橋・人形町はプライベートでも訪れていた街でして、地域に愛着がありました。物件は1階で開放的で雰囲気が良いので、患者さんが精神的なハードルを抱きやすく、不安になりがちな内視鏡クリニックとしては良いのではないかと思っています。どうか少しでも患者さんに明るい気持ちで受診いただきたいです。

笠浪:1階の物件ですし、窓も大きく明るくて素敵ですよね。また、とても広いですよね。

石岡先生:自分一人で診察を回していく前提でクリニックスペースを効率的に構築しまして、患者さんの為のスペースをかなり広く取ることができましたので、実際の広さよりも広く感じられるかもしれません。

笠浪:雰囲気が良いだけではなく、導線などもしっかりと考えられてクリニック設計をされたのですね。

選ばれるクリニックになるために、患者さんファーストで医療サービスの提供をする事を徹底

笠浪:先生のクリニックの特長はどのようなものになりますでしょうか。

石岡先生:保険診療が9割です。経験を積んでおり検査技術にも自信がありますので、比較的短い時間で検査・診察が出来、たくさんの患者さんに貢献出来るのが当院の特長かと自負しています。また自宅で下剤を飲み腸内を空にしてからクリニックに来ることに対する不安を抱かれる患者さんの声を勤務医時代に聞いて参りましたので、そのご不安を解消できるように、院内で下剤を飲み始められるシステムにしました。クリニックファーストで検査効率を最優先事項にしますと、ご自宅で飲んで来ていただきたい所なのですが、ここは患者さんファーストにしまして、患者さんのニーズに焦点を合わせて検査システムの構築をしました。

笠浪:大腸の内視鏡検査のために、自宅で大量の下剤を飲み腸を空っぽにする作業を一人で行うのは確かに不安になる時がありますので、患者としては非常に有難いです。検査効率を最優先にせず、何故そこまでして患者さんの気持ちを重視されているのでしょうか?

石岡先生:同じような検査が出来るクリニックはたくさんある中で、やはり選ばれるクリニックになっていかないといけないと思いますので、患者体験の向上を目指し、最優先事項に掲げる事は重要なのではないかと思っています。下剤を院内で飲める仕組みのほかに、胃カメラ終了後に腸まで胃カメラを伸ばして腸に下剤を注入するという下剤注入法も導入しています。全ての患者さんに適用出来る手法ではなく、適用出来る患者さんの見極めは難しいのですが、下剤が飲みづらいと仰る患者さんの一部にオプションとしてお勧めしています。

笠浪:今や、大量の下剤を飲み大腸の内視鏡検査に備える方法だけではないのですね。そんな選択肢もあるんですか。

石岡先生:実際に自分の母親も下剤の味が苦手で、何年も大腸の内視鏡が出来なかったのですが、胃カメラによる下剤注入法により下剤を大量に飲むことなく大腸の内視鏡検査をすることが出来まして、「これなら毎年でも出来る」と喜んでもらえました。他の同じような患者さんからも喜びの声をいただいており、導入して本当に良かったなと感じています。

笠浪:医療技術は日々進歩しているのですね。またこのような他院との差別化、技術のアップデートは、クリニックを長く運営していくにあたってとても大事な事ですね。患者さんは喜んでいらっしゃるでしょう。

石岡先生:開業から2か月しか経っていないのですが、口コミでいらっしゃる患者さんも多くお見えになっていまして、自身の技量への評価をいただいたり、喜びの声もたくさんいただけておりまして、患者さんファーストな思いが伝わっているのかなと嬉しいです。初めて内視鏡検査を受けますという患者さんもいらっしゃっていて、このような方々をしっかりと拾い上げて、適切な医療に繋げていかなくてはとも感じています。

笠浪:喜びの声がダイレクトに届く事はモチベーションになりますね。患者さんファーストなクリニック構築のために、かなり設備投資されましたよね。

石岡先生:いい最新設備を導入しておく事は、患者さんファーストなだけではなく、自分自身がやりたい検査をストレスなく実行できるというメリットも兼ねそろえていますので、そのコストには見合っているかなと思います。機器選びはとても楽しかったですし、実際に良い機材を導入出来ましたので、より良い仕事が出来ていると感じます。

最新設備・技術を導入し、最新の知見とともに、患者さんの健康を見守るクリニックを

笠浪:ご開業から2か月ですが、患者さんのニーズは見えてきましたでしょうか?

石岡先生:一番のニーズは、大腸の内視鏡検査をしたことがない患者さんや、また過去に別のクリニックで大腸の内視鏡検査をしたけどとても嫌な思いをしてしまった患者さんの恐怖感を払拭することではないかと感じています。当院は検査初体験の方には事前に不安点をヒアリングし、それに対応する検査メニューを提案しています。過去の大腸内視鏡検査で辛い体験をされた方には、その経験をもとに、医師の技量や鎮静剤、ケアの不足など、問題解決の方法を共に探します。当院もまだ成長途上ですので、患者さんのご感想などを幅広くいただき、スタッフ間で情報共有し、対策を講じて改善に努めるなど、クリニックを常にアップデートし成長していこうと思っていますので、どうか安心してご来院いただきたいです。

笠浪:大腸の内視鏡検査が怖い、辛かったという方には、クリニックは明るくて入りやすいし、先生はしっかりとコミュニケーションを取って寄り添ってくださりますし、救世主に見えるでしょうね。
クリニックのミッションはどのようなものを掲げておられるでしょうか。

石岡先生:まずは胃がん、大腸がんを減らす事ですね。そして、正しい医療の知識を啓蒙したいと思っています。会社から言われるがままにただバリウムを飲んでいる人、便潜血だけでいいよと言われて内視鏡はしていない人などに、内視鏡もしようと思ってもらえるように正しい知識を広めていきたいと思っています。例えば便潜血検査では、かなり進んだ状態での進行がんしか発見することはできません。内視鏡で処置できるレベルの早期のがんは、便潜血検査だけでは見逃してしまう可能性があります。大腸のがんは小さいものが出来てそれが育つのではなく、良性のポリープががんに成長していく、がん化するという経過を経ますので、きちんと定期で、2~3年に一度は内視鏡検査をする習慣を持っていただいて、がんになる以前に"予防"をしていただければと願っています。

笠浪:大腸の内視鏡の検査スパンは2~3年に一度なのですね。

石岡先生:何もない方は2~3年に一度の内視鏡検査で良いと思いますが、ポリープが多く出来やすい方、大きなポリープが出来たことがある方、早期の大腸がんを治療したことがある方などは毎年の検査をお勧めしています。がんになるリスクにも個人差がありますので、患者さんに合わせたスパンでご提案をする必要があります。経営を考え、全ての患者さんに毎年検査を受けてもらう流れにするクリニックももしかしたらあるかもしれませんが、そうしますとがんのリスクの少ない患者さんの検査負担が増えてしまい、また検査枠がどんどん埋まり新規の患者さんの予約が取れなくなる、患者の総数が持てないという結果になりますので、全体的、長期的に見たらベストな策ではないと私は考えています。リスクの少ない方が過剰に検査を重ね、身体への負担を重ねておられるのを改善したいと思っています。

笠浪:新しい医療技術だけではなく、学会などで共有される最新の知見をもとに健康を見守っていただけるのは本当に有難く、信頼感がありますね。
先生のクリニックの「強み」はどのようなものになりますでしょうか?

石岡先生:当院で内視鏡検査を受けていただいた患者さん方に、実際に「ここでなら検査が辛くない」というお声をいただく事が出来ているのが強みかなと思います。私自身が積み重ねて参りました内視鏡検査の経験が活かされてる所もあるかと思うのですが、それ以上に、医療事務の方から看護師さんまでがチーム一丸となり患者さんのためにいい医療サービスを提供出来ているからこそのお声なのかなと。

笠浪:患者さんが接する全てのスタッフに先生の想いがいきわたっており、患者さんの不安が解消され、心地よく診察・検査を終了することが出来ているのですね。患者さんが羨ましくなります。

テラスグループは開業前から開業後まで、税理士と社労士チームが連携して医院経営をフォローを下さるので、トータルで安心出来るなと感じます

笠浪:ところで先生はなぜ開業しようと思われたのでしょうか?

石岡先生:元々は開業する気は全くありませんでした。父も祖父母も、叔父など親戚も開業医ばかりでしたので、子どもの頃はいつか自分も開業医になるのかなと思っていた時期もありましたが、いざ実際に医師になり勤務医となりますと、お金の管理等、医院経営に付随する業務がたくさん発生する開業医はとても大変そうに感じまして、私にはあまり向いていない働き方なのではないかとまで思ってしまっていました。しかし長く勤務医として働いていますと、改善案や理想が膨らんできまして、また働いている病院やクリニックの院長先生の目指す方向と自分自身の目指す方向の違いに気づく場面もありまして、自分自身の理想の医療を完全に実現するには勤務医では無理そうだから開業医になるしかないなと開業に至りました。また、4年前に妻が皮膚科クリニックを開業しまして、院長としてのその生き生きと輝き働く姿を見て、開業にポジティブな気持ちが生まれたのもありますね。

笠浪:いざ開業をと思った時に、不安に思う場面もありましたか?

石岡先生:開業医として一つのクリニックの一人きりの医師として働く事に全く不安はなく、また一度来てくださった患者さんがまた自身の医院に来てくださるだろうなという自信もありましたが、周りの開業医から「開業後すぐスタッフ総退職」「スタッフ総入れ替え」のような話も聞いておりまして、スタッフの採用まわりがうまくいくかをとても不安に思っていました。

笠浪:そのような中で税理士法人テラスに開業支援のご依頼をくださったわけですが、なぜ税理士法人テラスを選んでくださったのでしょうか。

石岡先生:開業して終わりという開業支援コンサル業者ではなく、開業後も長くしっかりとお付き合いが出来る開業支援業者にお願いしたいと考えていました。私の場合、スタッフ採用や、開業後の経営、会計管理の領域に苦手意識がありましたので、ここをしっかりと開業前、開業後に支えてくださる業者が良いなと。税理士法人テラスは税理士法人ですので医院の経営・会計まわりを見て下さるし、テラスグループの社労士チームも連携して採用から人事労務まわりのフォローも下さるしで、トータルで安心出来るなと感じます。開業後にクリニックが成長していけるように開業を支援してくださったし、また開業後も一緒に成長を見守ってくださっているので安心感があります。先に開業していた妻も税理士法人テラスの良い評判を聞いており、勧めてもくれていましたので、業者選びに迷いはありませんでしたね。

笠浪:開業準備では税理士法人テラスはしっかりとお役に立てていましたでしょうか?

石岡先生:まずは物件探しで大変お世話になりました。医院開業は物件がすべてだとよく言われますが、実際にテラスグループの担当者の方と物件を見たり、情報共有をいただいたりして分かったことは、物件選びでは素人の私が良いと感じる物件と、専門家の方が開業に適すると判断する物件には乖離があるという事です。数多くの医院開業における物件選びに携わり、またその後のクリニック運営も見て来られた専門家の方に開業するにあたっての助言をいただいた上で開業物件を決定する事が出来て本当に助かりました。またスタッフの採用面接時に社労士の方にサポートをいただいたのも非常に助かりました。医師自身は採用面接を受ける経験に乏しいので、いざ採用面接をしようと思っても、何を質問したら良いのかと戸惑いました。面接に同席くださった社労士の方は的確な質問によりスタッフの本質をどんどん引き出されていてさすがだなと。同じく面接に同席していた妻も、今後自院のスタッフを採用していく上ではこんなことを質問していけばいいのかと非常に参考になったようです。医院開業や経営は我流でもある程度のところまでは出来ると思いますが、専門性を持った方々にサポートいただくのが最適解だと私は思います。

笠浪:医療事務の求人に応募される方は、職歴が異業種の方などもおられるので、見極めるのが難しいですよね。良いサポートが出来てよかったです。

スタッフを大切にした医院経営により、スタッフと患者さんを幸せにして、その結果収益が生まれて自身の利益も生まれたらそれはいいな位な感じで医師としての仕事をしています

笠浪:実際に開業してみて、いかがですか。

石岡先生:今のところ予想以上に順調です。開業前は黒字化するまでの不安がしばらくは続くのかなと想定していましたが、既に黒字化は出来てしまいました。自分だけで経営を見ていたら、黒字化のライン自体もよくわからなかったなと思うのですが、税理士法人テラスさんに融資の段階からしっかりと開業後の経営についても練っていただいていましたので、堅く経営が出来ていけていると思います。作成いただいている事業計画書により黒字化のラインもしっかり把握出来ていますので、ちょっと患者さんが少ない一日があっても、トータルで見たら大丈夫という判断が出来ます。事業計画書のおかげで安心して医院経営が出来ています。

笠浪:事前に作成した事業計画書通りにしっかりと集患と収益化が実現するクリニックばかりでもありませんので、先生の手腕が大きいのだと思いますが、素晴らしいですね。事業計画書が先生の不安を取り払うことが出来ていて本当に良かったです。

石岡先生:税理士法人テラスは医業専門の税理士や社労士の方々が、ワンストップでトータルにサポートしてくれるのがいいですよね。テラスグループの方にふと生じた一つの悩みをポンと投げかけると、様々な専門性を持つ方々が適切に拾い解決をくださるので本当に助かっています。

笠浪:税理士や社労士には守秘義務がございますので、税務業務と社労士業務をそれぞれ他業者で契約された場合、一つの案件の共有が瞬時にはできないのですよね。その点テラスグループは一社で様々な専門性をもつメンバーがチームを組み情報を共有させていただきサポートさせていただいていますので、先生のご負担は軽減されているかと思います。
開業後の生活に変化はございましたでしょうか?

石岡先生:忙しくはなりましたね。外勤として他の病院で後進の育成も行っていますので、今はフルで休めるのは月3日位です。ちょっと忙しいなとも思いますが、様々な仕事により自身の学びも深め、医療業界への貢献もしていきたいと考えていますので、ここは頑張りたいです。家族は、妻も開業医ですので、お互いが全力で自分のことをしっかり頑張りながら前に進んでいる感じです。今まで妻からは開業医の悩みを勤務医として聞いてきたのですが、今は同じ開業医、同じ経営者として悩みを共有出来ていますので、お互いがより大切な存在になったように思います。

笠浪:開業により奥様との絆も深められており、心身とても充実されているのが伝わります。
クリニックのビジョンはどのようなものであるとお考えでしょうか。

石岡先生:開院前はまずは「医院経営を軌道に乗せる」ことが目先の目標でしたが、お陰様で、収益化の目処がある程度見えてきましたので、今後はスタッフがよりよく働いてくれる事、患者さんが喜んでくださる事に重きを置き、収益が増えた分はスタッフの給与に反映していく、スタッフが充足したら、スタッフのお休みを増やして働きやすくするなど、スタッフが幸せに働けることに重点を置いて医院経営をしていきたいなと。スタッフの仕事の不満やマイナスな感情は、患者さんにも伝わってしまうと思います。スタッフを大切にした医院経営により、スタッフだけではなく患者さんも幸せになり、その結果収益が生まれて自身の利益も生まれたらそれはいいなという感じで医師としての仕事をしていますし、まずはスタッフを幸せにする事が仕事のモチベーションです。あとは社会貢献活動においても意欲を持っていまして、Youtube等で正しい医療に関する啓蒙活動を行うなど、クリニックの外にも目を向けて広く活動をしていけたら良いなと思っています。

笠浪:先生のクリニックで働くスタッフの皆さんは幸せですね。素敵なチーム、クリニックが育っていかれると思います。これからもテラスグループの税理士や社労士チーム一丸となり業務をサポートさせていただければと思います。
今日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。

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