不安だったのは採用です。ずっと勤務医でしたので、採用面接は経験がないですから。ですが、そのあたりはテラスさんにお手伝いいただいたので、助かりました。
税理士法人テラス代表・笠浪真(以下、笠浪):開業から8か月がたちましたが、まずは最初に開業されたきっかけを教えていただけますか。
吉武先生:父が歯科の開業医でしたので、その影響が大きかったと思います。医大を卒業し、医師となった時点で、いずれ開業しようと決めており、あとはタイミングをいつにするかの問題でした。医大の関連病院で形成外科医として、それから皮膚科のクリニック、そして美容外科のクリニックになどにも勤務して経験を積み、必要な知識と技術を習得したところで、自分自身の力で「形成外科をもっと世の中に広めたい」と思い、開業を決意しました。
笠浪:クリニックでは「形成皮ふ科」と掲げておられますね。名称の由来を教えていただけますか。
吉武先生:正式名称は、ちょっと長いのですが、「笹塚駅前こたろ形成皮ふ科クリニック」と言います。「形成」と「皮ふ科」は、SEO対策のために入れました。「皮ふ科」は、SEO優先であれば「膚」を漢字にして「皮膚科」という表記にしたほうがベターなのですが、私がリスペクトしている先生が「皮ふ科」の看板を掲げられているので、追随させていただきました。
笠浪:「こたろ」は先生のお名前(光太郎/こうたろう)から取られたのですよね。
吉武先生:繁盛しているクリニックを見ると、平仮名3文字を起用しているところが多いなと感じていましたので、まず1店舗目としては、自分の名前にちなんで「こたろ」としました。「おこた」とかも出たんですけど(笑)。
笠浪:親しみやすく、先生のお人柄が伝わりますね。現在のSEOの状況はいかがですか。
吉武先生:上がってきていますね。現在、「笹塚」「皮膚科」の検索ではトップに表示されています。
笠浪:開業時に目指された「こんなクリニックにしたい」というミッションをお聞かせください。
吉武先生:キレイを通して患者様の笑顔と安心と幸せに全力で貢献することです。
うちは、美容外科や美容皮膚科の入り口として来てくださっている、いわゆる初心者的な患者さんが多く来院されます。「なぜ今まで処置しなかったのですか」と聞くと、「怖かったから」という回答をよくお聞きします。せっかく綺麗になれるチャンスがあるのに、「怖い」という理由でチャレンジしないのは勿体ないと思っているので、「安心してキレイを届けられるクリニックにしたい」というのが私の願いです。この考えはスタッフにも徹底させています。
笠浪:今は美容医療がどんどん身近になってきていますよね。ニーズが高まっているからか、最近は私どものところにも、美容皮膚科、美容外科の開業のご相談に来られる先生が増えてきました。
吉武先生:以前より美容医療系のクリニックは開業しやすくなっていると思います。レーザー治療等は勉強できる機会が増えていますから。
笠浪:実際に来られる患者さんとしては、「保険」「自費」の比率はいかがですか。
吉武先生:多いのはやはり保険扱いの皮膚疾患です。かゆみ、湿疹、にきびなど。売り上げとしては自費扱いの、しみやくすみ改善のためのレーザー治療が占める割合が高いですね。
笠浪:次に開業場所についてお聞かせください。笹塚は新宿からもすぐ近くで、駅からも徒歩1分未満ですし、とてもアクセスのよい場所ですが、最初からこのあたりで探されていたのですか?
吉武先生:私は埼玉県出身で、埼玉医科大を卒業し、その後も大学の関連病院に勤務していましたので、その流れで実は当初は埼玉の川越での開業を考えていました。物件の契約寸前まで進んでいたのですが、たまたまこの医療モール内で先に開業されていた耳鼻科の先生と知り合いになり、「隣が空いているから、そこで開業してはどうですか」と熱心に誘ってくださって。そこからとんとん拍子に決まりました。
笠浪:医療モールとしての相乗効果はありますか。
吉武先生:はい、あります。ここを紹介してくださった耳鼻科の先生とは仲良くさせてもらっているので、患者さんをご紹介いただくこともあるんですよ。この場所を選んで良かったと満足しています。
笠浪:開業前に、資金面や採用など悩まれていたことはありましたら教えてください。
吉武先生:資金については、実は川越の物件契約前に、開業コンサルタントや税理士さんの力は借りず、自分だけで銀行さんに融資を通すことができましたので、そこは大丈夫かなと思っていました。不安だったのは採用です。ずっと勤務医でしたので、採用面接は経験がないですから。ですが、そのあたりはテラスさんにお手伝いいただいたので、助かりました。
笠浪:物件を決められてから、私どもとは紹介でお会いしたんでしたね。他にも税理士の紹介はあったと思いますが、弊社に決めていただいたきっかけを教えていただけますか。
吉武先生:何人もの税理士さんとお会いしましたが、何しろ税理士さんとお話しすること自体が初めてでしたので、どういう観点で選んだらいいのか最初は迷いました。最終的には、笠浪さんを紹介してくださった方を信頼してのことです。この人の紹介なら大丈夫かなと思いました。
医院経営も初めてなら、もちろん税理士さんとお仕事するのも初めてですから、テラスさんに対しても正直最初は何を相談していいのかもわからないという状態でした。実際にお会いして、開業支援は慣れていらっしゃるようで、どんどん手続きを進めてくださって。
笠浪:採用は、面接準備から入らせていただいたんでしたね。
吉武先生:はい、本当に助かりました。感謝しています。面接者はこちらの質問を予想して回答を準備してきますから、面接の場ではついどの人も良く見えてしまうのですが、テラスさんは経験がありますから、人を見極める力がありますよね。社会保険労務士さんに手伝っていただいたときに採用したスタッフは間違いない人材です。
笠浪:そうおっしゃっていただけてとても嬉しく思います。
吉武先生:私のクリニックは「安心してキレイを届ける」がミッションです。患者さんに安心していただけるよう、自分自身はもちろんのこと、スタッフの人柄もとても重視しています。ですから、採用時には厳しい項目を設けてふるいにかけるようにしています。
笠浪:良いスタッフさんが集まってくれるのは先生のお人柄だと思います。採用後も教育等には力をいれていらっしゃいますか。
吉武先生:はい。セミナーに連れて行ったり他院見学させたりと、クリニックの一員として自覚を持ち、ポリシーに従って動いてもらえるよう、働きかけを大事にしています。
笠浪:他に私どもがお役に立てたことはございますでしょうか。
吉武先生:開業前もそうですが、今も、管理が必要な書類が膨大にあるのですが、そういったことを一つ一つリストにして整理してくださるところがありがたいです。診療に集中できる環境を作ってくださっていますね。
笠浪:それが私たちの目指しているところですから、実感いただき嬉しく思います。開業後、税務と労務もお任せくださっていますが、弊社の担当者の評価をお聞かせいただけますか。
吉武先生:税務の寺本さん、労務の亀井さん、お二人とも大好きです。人柄が素晴らしく、頼りにしています。忖度してませんよ。
佐藤:ありがとうございます。先生には弊社のクラウド会計システムをいち早く取り入れていただき、とても感謝しています。
吉武先生:一つお伝えするとすれば、これはお二人に対してではなくテラスさんへの要望なんですが、土日など、自分が「これを聞きたい」「伝えておきたい」とふと思ったときに、気軽に相談できるLINEのようなシステムがあれば助かるなと思っています。
笠浪:ご意見ありがとうございます。今、まさにそのシステムを構築できるように考えているところです。ただ、当社は土日は休みにしているものですから、すぐに返答はできないかもしれないのですが、「今これを伝えておきたい」と思われた時に取り急ぎ入力だけしてもらい、担当者が確認次第対応する、というような形をとれたらいいなと考えています。
吉武先生:そういうものがあると助かりますね。期待しています。
笠浪:開業されて8か月たった今のお気持ちをお聞かせください。
吉武先生:私は間違いなく開業して正解だったと思います。勤務医時代とは異なり、医師であると同時に経営者ともなるわけですから、医療以外の業務、お金の管理のことはもちろんスタッフのマネージメントなども必要になります。それを良しとするかどうかは人それぞれですが、私自身は開業して良かったと思います。
笠浪:
開業の良さを感じていただける時期は先生によってさまざまですが、開業8か月でそのように実感されているのは素晴らしいですね。
その他に、ご開業されて、副次的なメリットはございましたか。
吉武先生:テラスさんともそうですが、人と会う機会が増え、人脈が広がったことでしょうか。勤務医時代は周囲にいるのはドクターだけですから、井の中の蛙だったんだなと、今になって思います。様々な方とお会いすることで視野が広がりました。
笠浪:交友関係が広がると、新たな気づきが生まれる機会も増え、経営に役立つことも多いですよね。今後、開業を検討されている先生に私どもを紹介いただけるとしたら、何と言って薦めていただけますか。
吉武先生:ある程度の人数がいるので、開業はもちろん、開業後もサポート体制がしっかりしているということ、それから税務だけでなく労務もお任せできる、クリニック専門の会社であるということです。心強いとお勧めできます。
笠浪:お褒め頂きありがとうございます。
笠浪:最後に、将来のビジョンを教えて下さい。
吉武先生:最初にも言いましたが、私はキレイになって喜んでもらえる人をもっと増やしたいと考えています。それと、日本は形成外科の認知度が低いので、その啓蒙活動です。形成外科医に任せてもらえれば綺麗になる傷なのに、「知らないから」「勇気がないから」という理由でそのままになっていることは、本当に勿体ないと思っています。形成外科という存在を知っていただき、安心して気軽に受診していただけたら。そのためには店舗をどんどん増やしていきたいですね。
笠浪:法人化して、そして店舗展開ですね。
吉武先生:10年で30院を目指していて、そのために順調に成長していけたらと考えています。今はその土台作りに励んでいるところですね。
笠浪・佐藤:先生のビジョンを実現すべく、税務も労務もしっかりお手伝いさせていただきます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
担当者紹介
佐藤 祥子 (執行役員)
2014年入社。税理士法人テラス執行役員。
滋賀大学経済学部卒業。大学卒業後10年間大阪の会計事務所に勤務した後、代表である笠浪の大学の後輩だった縁で2014年に税理士法人テラスに入社。前職の経験を活かし、入社当初から事業規模を拡大する当社の社内管理体制の構築を担い、社員の採用、業務の効率化に貢献する。
また開業支援や医院経営、相続・承継においてクライアントの要望を引き出し、所属の税理士、社労士、行政書士との橋渡し役を担っている。
「申し訳ないくらい何もかもお任せしている」などクライアントからの信頼も厚い。
今後の目標は社員にとって働きやすく、クライアントにとって満足度の高い税理士事務所となるように社内の体制を確立すること。
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